村上春樹のメモワール

村上春樹のメモワール

村上春樹のメモワール(個人史)『走ることについて語るときにぼくの語ること』<文藝春秋>を読みました。とっても粋なこのタイトルは、レイモンド・カーヴァーの短編集のタイトル「What We Talk About When We Talk About Love」が原型とのこと。思わず読んでみたくなる、素敵なタイトルです。
今まで彼の作品で読んだことがあるのは、『羊をめぐる冒険』、『ノルウェイの森』といった有名どころ。それも、能動的にというのではなく、受動的に(人に貸せてもらって)。
まだ自分自信がその域に達していなかったこともあり、記憶にあるのは、うっすらとしたトーン(カラー)くらい。(ごめんなさい村上さん。)

書店に出かけることが好きな私は、実際に手に取って、少し読んでみて、本を決めるタイプ。
気になっていたこの本を開くと、今年6月に訪れた懐かしのカウアイ島(ハワイ)ノースショアで執筆したというのがわかり、もう読むしかないでしょとなったわけです。
アスリートやランナーには違う意味で(いや本当の意味で)共感できるものがあるのでしょうが、そうでない私にとっても、自分のそれこそ(比べ物にならない)メモワールとシンクロしながら、いっきにこの本を読みました。

“灯台の方向から吹いてくる貿易風”...あの灯台のことかな?とか、“ハナレイ”...行ったなぁとか、文章の中に登場するカウアイ島の景色を思い出しながら。
また、チャールズ河畔で、レガッタの練習に励む学生たちをランナーの視線で見ている筆者を見ている(つもりの)自分は、船の上から。(レガッタ愛好家ゆえ)
ニューヨークの秋の美しさを語る行では、以前お正月に訪れたニューヨークのSOHOで、偶然にも日本(それも近く)に住んだことがあるという女性から言われた「ニューヨークの秋はとても美しいから、ぜひその時季に来てみて。」という言葉が蘇り...。
筆者が好んで飲んでいたビール「サム・アダムズ」を飲んだ場所まで思い出したり。
日差しや風や空気やetc...。

そんな他愛のないことを思い出しながら(楽しみながら)、“走ること”と“生きていくこと”について、“自分”について考えていました。
筆者が言う『ロッキーのテーマ』が聞こえてくるでもないアンチ・クライマックス、「プランA」→「プランB」への変更を余儀なくされる現実の人生とは、まさに自分のことだなぁとそんなことを感じながら。
それでも、走らなければならないのだということを自分に言い聞かせて。

2007.11.26 21:16 | BOOK | トラックバック(0) | コメント(1) |

コメント一覧

村上春樹さんの本は読んだことはないのですが、本っていいですよね。TVや映画も面白いのですが、本は文字しかないため自分でイメージして物語を進めていくので、その世界にどっぷり浸れるところが大好きです。今日「サクリファイス」を読み終えました。自転車競技のロードレースを題材にした物語です。ロードレースって団体競技で、しかもエースを勝利させるためだけに走る「アシスト」役がいたんですね、全然知らなかったです。この本を読んでロードレースに大変興味がわきました。TVで放送しないかな・・・ちなみに「クローズドノート」を読んだ時は万年筆が欲しくなりました。
さ~て次は何を読もうかな??

2007.12.17 23:36 URL | マッチョ #- [ 編集 ]

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